住宅設備図鑑No.005

レンジフード

Range Hood

レンジフードは、コンロの上で調理中の煙や蒸気、油を含んだ空気を集め、屋外へ排出する設備である。選ぶときは、ファンの種類や掃除のしやすさだけでなく、コンロの上を十分に覆えるか、煙が広がる前に捕まえられるかも確認したい。

スクロールできます
費用使い勝手手入れ設置条件
★★★☆☆★★★★☆★★★★★★★★★★

※星が多いほど、その場所を計画するときに慎重な検討が必要となる。

レンジフードとは?

レンジフードは、コンロの上に設置するフードと、空気を排出するファンを組み合わせた換気設備である。フードが調理中の煙や蒸気を受け止め、ファンがダクトなどを通して屋外へ排出する。

フードの下にある整流板は、空気の流れを整えて煙を集めやすくする部品である。ただし、整流板やフィルターがあれば油汚れが付かなくなるわけではない。ファンや内部部品の掃除がどの程度必要かは、機種の構造によって異なる。

POINT
  • ファンの種類だけでなく、コンロを覆う範囲と排気経路を確認
  • 給気口や窓、エアコンの風が調理中の煙の流れに影響しないか
  • 自動洗浄でも手入れが残る部品を確認し、外しやすさまで確認

主な種類と違い

プロペラファン

羽根がプロペラ状で、壁の開口部から直接排気するタイプです。排気経路が短く、外壁に面した場所へ設置しやすい一方、外の風の影響を受けることがあります。壁の位置や排気口との関係が選択を左右する。

シロッコファン

筒状の羽根を回し、ダクトを通して排気するタイプです。排気口が壁に直結しない場所にも設置しやすく、現在の住宅で広く使われています。ダクトの経路や曲がり方など、設置条件も確認が必要。

ターボファン

ターボファンも、シロッコファンと同じく円筒形の羽根車で空気を送り、ダクトを通して排気するタイプである。違いは羽根の形にある。シロッコファンは細長い羽根が筒の周囲に並ぶのに対し、ターボファンは一枚ずつの羽根が比較的大きく、後ろ向きに曲がっている。

風量を確保しながらダクトへ空気を押し出す力も必要な場所に使われ、浅型のレンジフードなどに採用されている。ただし、ターボファンだから常に換気性能が高いとは限らない。

レンジフードは「弱」で使い続ければよいとは限らない

調理中の煙やにおいが少ないときは弱運転でも足りるが、炒め物や焼き物など煙が多く出る調理では、弱運転のままだと煙を捕まえきれず、壁や天井へ広がることがある。調理内容に合わせて運転を切り替え、調理後もしばらく運転を続けると、室内に残ったにおいを排出しやすい。

ただし、運転時間や適切な風量は機種や住まいの換気計画によって異なる。音が気になるからと常に弱運転にするのではなく、強運転時の音も確認し、使い続けられる運転方法を考えておきたい。

選ぶときに役立つ三つの視点

コンロの端までフードが覆っているか

コンロの間口が同じでも、鍋を置く位置や調理の仕方によって、煙が上がる場所は変わる。手前のバーナーや大きな鍋をよく使うなら、フードの前後幅や設置位置によって煙が外へ逃げないかを確認する。

平面図だけでは分かりにくいため、コンロとフードを横から見た図でも、フードの端と鍋の位置関係を見る。

給気口や窓からの風が煙を押し流さないか

レンジフードが排気すると、室内には外から空気を取り入れる必要がある。給気が不足すると換気がうまく働かない場合があり、窓やエアコンの風が調理中の煙を横へ押し流すこともある。

給気口の位置と、コンロからフードへ向かう煙の流れを一緒に確認したい。

掃除する部品を無理なく外せるか

掃除の負担は、表面を拭く作業だけでは決まらない。フィルターやファンなど、定期的に扱う部品の取り外し・取り付け、洗う場所まで想像して選ぶ。

展示品があれば、整流板を開け、フィルターやファンに手が届くかを確かめたい。自動洗浄やノンフィルターの機種でも、対象外の部品や表面の手入れが残る場合がある。

購入前の確認と注意点

コンロとの連動は、両方の機器で確認

コンロの点火に合わせてレンジフードが自動で動く「換気連動」は、コンロとフードの双方が対応している必要がある。対応機種同士でも、連動の条件や操作できる範囲は異なる。

組み合わせる製品の仕様を確認し、手動で運転・停止できるかも見ておきたい。

頭上の高さと、調理中の姿勢を確認

フードが低すぎると、鍋をのぞくときや奥のコンロを使うときに頭が当たりやすくなる。反対に、設置位置を高くすれば煙を捕まえにくくなる可能性もある。

必要な離隔距離はコンロやレンジフードの仕様、関係する基準に従って決まるため、見た目だけで高さを変えず、設計図で確認する。実物を見られる場合は、普段の姿勢で鍋を扱う動作も試しておきたい。

フィルター追加前に、説明書を確認

市販の不織布フィルターなどを重ねると、機種によっては排気や製品の機能に影響することがある。取り付け可能か、指定品があるかを取扱説明書で確認する。

お手入れ機能についても、「掃除不要」と一括りにせず、どの部品が対象で、どこに手入れが残るのかを確かめておきたい。



ひつヤギ君

自動洗浄のレンジフードなら、掃除はしなくていいの?

じギィ博士

自動洗浄の対象になる部品と、手で拭く部分は製品ごとに違うぞ。どこまで任せられるか、説明書や展示品で確認しておくのじゃ。

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