住宅設備図鑑No.003

コンロ

Cooktop

コンロは、熱源によって使える鍋や火加減の伝わり方が変わる設備である。ガスとIHでは操作感が異なり、同じIHでもヒーターの種類や配置によって使える鍋が違う。グリルの掃除や、複数の鍋を並べたときの使いやすさも、毎日の負担を左右する。

「火力が強い」「機能が多い」だけで決めず、自分がよく作る料理と、実際に使う鍋を基準に選びたい。

スクロールできます
費用使い勝手手入れ設置条件
★★★☆☆★★★★☆★★★☆☆★★★☆☆

※星が多いほど、その場所を計画するときに慎重な検討が必要となる。

コンロとは?

コンロは、鍋やフライパンを加熱して調理する設備である。ガスコンロは炎で鍋を加熱し、IHクッキングヒーターは磁力によって鍋底自体を発熱させる。そのため、IHでは鍋の材質や底の形状によって使えないものがある。

選ぶときは、熱源だけでなく、バーナーやヒーターの数、強火力の位置、グリルの使い方まで見ておきたい。コンロの機能が増えても、使わない機能のために費用や手入れが増えるなら、暮らしに合う選択とは限らない。

POINT
  • IHは、今ある鍋が使えるか底の材質・形状まで確認する
  • ガスは、強火力バーナーの左右と壁の位置を合わせて考える
  • グリルは、使う頻度だけでなく使用後の手入れまで想定する

主な種類と違い

ガスコンロ

ガスの炎で鍋を加熱する。炎を見ながら火加減を調整できる。一方、五徳やバーナーまわりに汚れがたまりやすく、グリルを使う場合は庫内や受け皿の手入れも必要となる。

左右で火力が異なる機種では、強火力バーナーを左右どちらにするか選ぶ場合がある。壁側のバーナーを強火力にすると、壁との距離や熱のこもり方に注意が必要となるため、壁と反対側に強火力を置く考え方がある。

IHクッキングヒーター

トッププレートの下にあるコイルで鍋底を加熱する。五徳がなく、天板を拭きやすい一方、鍋の材質や底の形状によって使用できないことがある。IH対応の表示だけで判断せず、鍋底の反りや大きさも確認したい。

IH+ラジエントヒーター

複数のIHヒーターに、ラジエントヒーターを組み合わせたタイプがある。

ラジエントヒーターとは、IHコンロに組み込まれることが多い“電熱式ヒーター”で、ニクロム線を加熱してトッププレートを赤熱させ、鍋を温める調理器具です。IHでは使えない土鍋・アルミ鍋・耐熱ガラス鍋なども使用できる点が特徴である。

IHは同時使用時の火力配分まで見る

IHは、複数のヒーターを同時に使うと、消費電力を超えないよう火力を自動で制御する機種がある。そのため、三口あっても、すべてを最大火力で同時に使えるとは限らない。

湯を沸かしながら炒め物をし、さらにグリルも使うなど、調理を並行する家庭では、よく使う組み合わせで火力が制限されるかを仕様表で確かめたい。見るのは口数だけでなく、同時に使ったときの火力条件である。

選ぶときに役立つ三つの視点

強火力の位置を壁と利き手で決める

左右どちらか一方が強火力の機種では、壁の位置を確認する。壁に近い側で炒め物をすると、鍋の取っ手や調理中の動きが壁側に寄りやすい。

調理する人の利き手や、よく使う鍋の置き方も合わせて考える。

口数より、鍋を並べた状態で見る

三口あっても、大きな鍋やフライパンを同時に置くと、取っ手同士が当たったり、奥の鍋に手を伸ばしにくくなったりする。

普段使う鍋の大きさを想定し、煮込み鍋とフライパンを同時に使う場面などで、隣の調理器具と干渉しないかを見る。

グリルは「使う料理」と「後片付け」で決める

魚を焼く、肉や野菜を加熱するなど、グリルで作りたい料理を具体的に考える。グリルの機能が充実していても、庫内や受け皿を洗う手間が負担になると使わなくなることがある。

手入れ方法を確認し、使う料理と掃除の負担をセットで比べたい。使用後の清掃を怠ると、グリルにたまった油脂に着火するおそれがあるため、清掃方法も取扱説明書で確認する。

購入前の確認と注意点

IHの自動機能が使えない場面を確認する

IHの湯沸かしや温度調節機能は、別のヒーターで調理した直後など、天板が高温のときに使えない場合がある。

自動機能をよく使うつもりなら、機能の有無だけで決めず、使用できない条件や、使えないときの操作方法まで取扱説明書で確認する。

今の食事量だけで口数を決めない

現在は2口で足りていても、家族が成長して食事の量や品数が増えると、汁物と主菜、副菜を並行して作る場面が増える。

コンロの口数を決めるときは、今の調理だけでなく、数年後に夕食をどのくらい同時進行で作るかまで考えておきたい。

吹きこぼれた後に掃除する場所を確かめる

五徳の上から吹きこぼれると、鍋や五徳を外して、バーナーまわりまで掃除することになる。

天板の見た目や拭きやすさだけでなく、部品を外したときに汚れを拭き取れるか、バーナーの周囲に汚れが入り込みやすい形かも確認したい。汚れた状態を想像して、手入れの手順を確かめることが大切である。



ひつヤギ君

IHなら天板を拭くだけでよさそうだけど、今の鍋は全部使えるの?

じギィ博士

鍋の材質や底の形によって使えないものもあるぞ。買い替える鍋があるか、いつも使うものから確かめるのじゃ。

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