お金図鑑No.001

変動金利

Variable Interest Rate

借入後も、金利が定期的に見直される住宅ローンの金利タイプ。

選ぶポイントは、今の低さよりも「金利が上がっても返せる借入額」。

スクロールできます
借入当初の金利将来の返済額金利上昇の影響家計管理
固定より低めの傾向変わる可能性あり利息負担が増加定期的な確認が必要

変動金利とは?

金融機関が定める基準金利などに応じて、借入後の適用金利が変わる仕組み。

固定金利より借入当初の金利を抑えやすい一方、完済までの総返済額は借入時点では確定しない。金利の見直し時期や返済額への反映方法は、商品ごとに異なる。

POINT
  • 金利が下がれば利息負担が減り、上がれば増える
  • 金利の見直しと返済額の見直しは別
  • 当初の返済額だけで借入上限を決めない

固定金利との違いは「誰が金利変動に備えるか」

変動金利は、将来の金利上昇に家計で備える選択肢。全期間固定金利は、借入時に完済までの金利を確定させる選択肢。

比較したいのは、金利差だけでなく、返済額が変わることへの対応力。

毎月の負担を抑えたい場合でも、教育費や修繕費を取り分けたうえで余裕が残ることが大切。

※一定期間だけ金利を固定する「固定期間選択型」は、全期間固定とは別の仕組み。

メリット・デメリット

メリット
  • 借入当初の金利を抑えやすい
  • 金利が下がった場合、利息負担の軽減につながる
  • 固定金利との返済額の差を、貯蓄に回せる場合がある
デメリット
  • 金利上昇で利息や返済額が増える可能性
  • 完済までの総返済額が見通しにくい
  • 借入後も金利と返済予定表の確認が必要

商品と返済ルールの違い

金利と返済額は、同時に変わるとは限らない

金利が上がっても、毎月の引き落とし額がすぐに増えない商品もある。

ただし、その間も利息は新しい金利で計算。返済額が同じなら、利息の割合が増え、元金の減り方が遅くなる。

5年ルール・125%ルール

一部の変動金利・元利均等返済に設けられた、返済額の急増を抑える仕組み。

ルール内容
5年ルール金利が変わっても、返済額原則5年間据え置き
125%ルール返済額の見直し時、増額を従前の125%までに制限

抑えるのは毎月の返済額の変化であり、金利や総返済額ではないこと。

利息だけで返済額を超えると、超過分が未払利息として繰り延べられる場合もある。ルールの有無や最終返済時の扱いは、契約前の確認事項。

選ぶときに役立つ三つの視点

「月いくら増えたら困るか」を先に決める

金利の予想より役立つのは、家計が吸収できる増額の把握。

検討中の金利に加え、1・2パーセントポイント高い条件でも試算。例えば年0.8%なら、年1.8%・年2.8%で比較。

増えた返済額を払っても、生活費や教育費の積立を続けられるかが判断基準。

※上昇幅は家計確認のための仮定であり、将来予測や上限ではない。

低金利で浮いた分を、借入額の上乗せに使わない

変動金利で返済額が低くなると、その分だけ高い家を買えるように見えるもの。

ただし、借入額を増やせば金利上昇時の負担も拡大。定金利で借りた場合との差額を貯蓄に回す方法なら、上昇への備えにもつながる。

金利だけでなく、諸費用と保障もそろえて比較

比較するのは、同じ借入額・返済期間・返済方法での条件。

・固定金利への変更条件・手数料

・事務手数料・保証料

・団体信用生命保険の保障と金利上乗せ

・優遇金利の適用条件

広告の最低金利ではなく、自分に適用される条件で比べること。

選択肢になる家計・注意したい条件

選択肢になる住宅
  • 返済額が増えても毎月の収支に余裕がある
  • 教育費や修繕費とは別に予備資金を確保できる
  • 借入後も返済状況を確認できる
注意したい条件
  • 今後、育休や退職などで収入が減る予定
  • 教育費の増加とローン返済が重なる
  • 「上がったら固定に変える」ことだけを対策にしている

借入後の確認と注意点

引き落とし額だけでなく、残高を見る

金利変更の通知が届いたら、適用金利・元金と利息の内訳・借入残高を確認。

返済額が据え置かれていても、予定どおり元金が減っているとは限らない。

固定への変更は、当初の金利ではできない

固定金利へ変更する場合は、原則として変更時点の条件が適用。変動金利が上がる前に、固定金利が上昇している場合もある。

変更できる時期や手数料を、借入時に確認しておくこと。

繰上返済は、手元資金を残してから

借入残高を減らせば、その後の利息負担を抑える効果。

ただし、返したお金は生活費として自由に引き出せない。近い将来の支出と緊急時の資金を確保したうえで検討。

ひつヤギ君

5年ルールがあれば、金利が上がってもしばらく安心?

じギィ博士

毎月の返済額が変わらなくても、利息は増えることがあるんじゃ。その分、借りた元金が減りにくくなるぞ。

暮らしをつくる12の図鑑

HOUSE BUILDING ENCYCLOPEDIA

家づくりの知識を、ひとつずつ。

じギィ博士の研究ノート

t>