屋根図鑑No.006
寄棟屋根
Hip Roof
四方へ傾斜が広がる、落ち着いた屋根。
軒で外壁を覆いやすく、棟まわりの納まりに特徴がある。

| 雨仕舞 | 耐風性 | 価格 | 小屋裏 |
| ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
寄棟屋根とは?
切妻屋根にある三角形の妻壁がなく、すべての外壁側に軒先が現れる形。
四方向から雨や日差しを受け流せるため、外壁を保護しやすく、落ち着いた外観に仕上がるのが特徴。
一方で、屋根の接合部や棟が多く、構造が複雑になりやすい。雨漏りを防ぐには、棟板金や瓦、漆喰、雨樋などを定期的に点検することが大切。
- 台形と三角形の屋根面
- 一本の大棟と四本の隅棟
- 切妻屋根のような妻壁がない

メリット・デメリット
- 軒を四方に出せば、各面の外壁や窓を雨・日差しから守り易い
- 妻壁がなく、妻壁に正面から風を受ける形を避けられる
- 一つの寄棟で建物を覆えば、雨水が集まる「谷」がない
- 隅棟に沿って屋根材を斜めに切る加工や、専用部材が増える
- 小屋裏は四方へ低くなり、高さのある収納を置ける範囲が限られる
- 三角形・台形の端には、四角い太陽光パネルを並べにくい
形状とデザインの違い
同じ勾配で四面をかける場合、建物の縦横比によって大棟の長さが変わる。以下は種類の区分ではなく、外観の違いを示すもの。

横長の建物にかける寄棟
大棟が長く、台形の屋根面が横に広がる形。
軒の水平線が目立ち伸びやかな外観になる。
太陽光を計画する場合広い台形面がどの方角を向くかがポイント。

正方形に近い建物にかける寄棟
大棟が短くなり、四面の大きさが近づく形。
屋根全体が中央へまとまった外観になる。
向いてる住宅・注意したい条件
- 複数の方角にある窓へ、軒による日よけを設けたい家
- 大きな小屋裏収納より、室内の収納を中心に計画する家
- 道路や庭など、複数の方向から見た外観を整えたい家
- 軒を短くすると、外壁や窓を覆うメリットも小さくなる
- 太陽光は屋根全体の面積ではなく、実際のパネル配置で搭載量を判断
- 大棟が短い場合は、棟換気部材を取り付けられる長さに注意
メンテナンスと注意点
棟が合わさる部分を確認

大棟の両端は、左右の隅棟と合流する場所。複数の棟部材が集まるため、接合部のずれや隙間を確認。
隅棟沿いの屋根材を確認

隅棟の両側には、斜めに加工した屋根材が並ぶ。棟の覆いに加え、その脇の屋根材にも欠けやずれがないか確認。。
雨樋の角と集水器を確認

建物の四隅で雨樋が曲がり、集水器から縦樋へ排水する。角の継ぎ目からの漏れや、排水口付近の落ち葉の詰まりを確認。
ひつヤギ君屋根が広ければ、太陽光パネルもたくさん載るんじゃないの?
じギィ博士寄棟は、屋根の「面積」と「並べられる枚数」に差が出やすいんじゃ。三角形の紙に四角いカードを並べると、斜めの端に余白が残るじゃろう。
ひつヤギ君なるほど。屋根には余裕があっても、パネルが収まらない場所があるんだね。
じギィ博士そうじゃ。パネルの寸法と、屋根の端から空ける距離でも変わる。太陽光を重視するなら、屋根の形を決める段階で配置図まで見ると分かりやすいぞ。
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